artisan933 とは(前編)~ブランドをつくる

artisan933 とは(前編)~ブランドをつくる

 2019年10月1日にartisan933は株式会社として富山県高岡市に創業しました。

 それに至るまでのストーリーを3編に分けてお話ししたいと思います。

 代表の木原(以下自分)は富山県高岡市出身で、高校卒業後は県外の大学を経て東京で就職しました。USAのアウトドアブランド(CHUMS)で10年にわたり、商品企画やデザイン、セールス、広報宣伝、海外戦略室の責任者として勤務したのち2015年に独立し、東京に兄弟会社であるAllfor1株式会社を設立しました。

 新しく会社を設立した時に、これまでのキャリアを生かしつつ、故郷に貢献できることをライフワークとしていきたいと考えていたところ、折しも地方創生が注目を浴び始めた時期で、富山県でもアウトドアを活用した地方創生のニーズが高まり、富山県に関わる仕事仲間達から山村部の地方創生の依頼が舞い込んできました。

 その場所が記事の写真にもある南砺市利賀村を中心としたエリアで、そこに拠点を構える劇団SCOTの夏公演をアウトドア面で魅力的にプロデュースし運営するというオファーでした。この仕事は既に仕事の枠を超えて、地方創生のオファーが終わった後も地域貢献できればと継続しています。この詳細は後編で。

 その事業に関わり、足繫く故郷に通う内に、段々今まで住んでいたころは見えなかったものが沢山見えるようになっていました。昔だったらすぐそこにあるもの。が、実は普通ではなく、素晴らしい工芸品たちであり、それを作り出す職人の街だったことに遅ればせながら気づいた自分は、東京のオフィスを改装し、富山の魅力を東京で伝えるためことをテーマにしたセレクトショップ【Tsugiki】を翌年オープンさせ、富山と東京を自分のフィルターでつないで表現し始めました。

Tsugiki店舗画像 

 Tsugikiを開店させたことで、高岡の職人さんたちと話す機会も増えて、色々な職人さんと仲良くなっていくと、今度は近年の産地の現状なども伺うことも多く、今後の将来を考えると、心配になることを耳にする機会が増えてきました。そこで、自分の得意分野であるアウトドアのマーケットで何か職人の技を活かした商品を作れないか。いや、作らなくては自分はこの先故郷に何もできないと思い、思い切ってブランドを立ち上げることにし、そこから【artisan933】が産まれました。

 その時に決めたテーマは【美しいアウトドアブランド】

 これまで自分が知っているアウトドアの世界は機能性、機能美を追いかける必要がありましたが、世界にアート作品のような美しいアウトドアブランドがあってもいいんじゃないか?キャンプシーンを彩るギアに新しい価値観を産むことになるのではないか?と考えました。

 もちろんこの前例のない試みに、小さい会社が挑戦するとあって、簡単にいく話ではありませんが、覚悟だけは自然とできていたことを今も思い出しますし、そこは未だに変わらないところです。

 そして第一弾商品の開発に動き始めました。(中編に続く)

 

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